不足しがちなビタミンB 1で、疲れを解消しよう!
こんにちは。
今回は、身体をリフレッシュしてくれるビタミンB1についてお話しします。
みなさんは、ビタミンB1を摂取すると蚊に刺されにくくなる、という話しを聞いたことがありますか?
ビタミンB1が体内で分解される際に、人間には感じとれない特有の匂いが発生して、蚊はこの特有の匂いを嫌うのではないかと考えられています。
そのため、蚊が多い夏の時期には、ビタミンB1を意識的に摂取することで刺されるリスクを軽減できる可能性があります。
ビタミンB1は、水溶性ビタミンに分類される栄養素です。
水溶性という性質上、体内に長く蓄積できず、最短で3時間、最長でも18時間ほどで体外に排出されてしまいます。
そのため、ビタミンB1は毎日しっかり補給することが大切です。
体内ではすぐに不足状態になってしまうため、毎日の食生活で意識的に摂取していく必要があります。
ビタミンB1は、体内の酵素にとって、とても重要な補酵素としての機能を持っています。
補酵素とは、私たちの体内で化学反応を起こすタンパク質であり、消化や代謝、細胞の働きなど、あらゆる生命活動に関与しています。
しかし、酵素は補酵素がないと、本来の力を発揮できません。
つまり、ビタミンB1が補酵素としての役割を果たすことで、体は効率よくエネルギーを作り出し、神経の機能を正常に保つことができるのです。
ビタミンB1は、鈴木梅太郎博士によって1910年に発見されました。
鈴木博士は、当時多くの人々を悩ませていた脚気(かっけ)と言う病気が、米ぬかに多く含まれるビタミンB1を摂取することで予防できることを明らかにしました。
脚気とは、ビタミンB1の欠乏によって末梢神経が障害され、手足のしびれや筋力の低下、さらに心臓の異常も引き起こす深刻な疾患です。
そして、この成分がビタミンB1と名付けられた理由は、ビタミンB群の中で最も早く発見されたからなのです。
私たちが食べ物を摂取すると、炭水化物(糖質)は体内でブドウ糖に分解されます。
このブドウ糖は、血液によって全身の細胞に運ばれて、そこでエネルギー源として使用されます。
このエネルギーを作り出す過程において、重要な役割を果たすのがビタミンB1です。
ブドウ糖は、ピルビン酸と言う中間物質に変換され、さらにアセチルCoAという物質に変換される必要があります。
この時、変換プロセスに欠かせないのが「ピルビン酸デストロゲナーゼ(PDH)」と言う酵素です。
そして、この酵素の働きを支えているのがビタミンB1なのです。
もしもビタミンB1が不足すると、ピルビン酸はエネルギーに変換されず乳酸という別の物資に変化してしまいます。
この乳酸が体内に蓄積すると、疲労感や筋肉の痛みを引き起こす原因になります。
近年では、日本人のビタミンB1の摂取量が減少していることが指摘されています。
1970年代には、1日あたり、1.4mgほどの摂取量だったのが、現在では1.0mg未満にまで減少しているようです。
ビタミンB1摂取量減少の背景には、食生活の変化があります。
特に、白米の普及や精製された穀物を摂取することが増えたことが、ビタミンB1を多く含む食品の摂取が減った主な理由であると考えられています。
ビタミンB1が豊富な食品には、豚肉(100gあたり約0.8mgのビタミンB1が含まれる)や玄米、全粒穀物、豆類などがあります。
これらの食品を意識的に摂ることが、ビタミンB1不足を防ぐカギになります。
また、ビタミンB1の1日あたりの推奨摂取量は、成人男性は1.2mgで、成人女性であれば1.1mgであるとされています。
しかし、現代の食生活では、推奨量を日常の食事だけでは十分に摂取できていない場合が多いと言われています。
そのため、疲れやすい方や、日常的に運動量が多い方は、サプリメントからも摂取することが必要になるでしょう。
なお、ビタミンB1は、そのままでは体内で活用されにくく、チアミンピロリン酸(TPP)と言う活性型に変換される必要があります。
そして、この変換にはマグネシウムが不可欠です。
マグネシウムが不足していると、いくらビタミンB1を摂取しても、体内でうまく利用されません。
そのため、ビタミンB1を摂取する時は、同時にマグネシウムを豊富に含むほうれん草やケールなどの緑黄色野菜、アーモンドやカシューナッツなどのナッツ類、サバやサーモンなどの魚類などと一緒に摂取するのがおすすめです。
一方で、特定の食品や生活習慣がビタミンB1の吸収を阻害する可能性もあります。
例えば、コーヒーや紅茶に含まれるポリフェノールには、ビタミンB1を「不活化」する作用があります。
さらに、アルコールの過剰摂取にも注意が必要です。
アルコールは腸でのビタミンB1の吸収を妨げるだけではなく、肝臓での利用も低下させてしまうからです。
また、生の魚介類や一部の山菜類(わらび・ぜんまい)には、ビタミンB1を分解する酵素である「チアミナーゼ」が含まれているため、ビタミンB1を不活化させます。
ですが、加熱調理や下処理をきちんと行うことでビタミンB1の劣化を防ぐことが可能です。
最近の研究では、ビタミンB1の欠乏が慢性疲労症候群やアルツハイマー病などの神経系疾患に関わる可能性も示唆されています。
特に注目されているのが、ミトコンドリア機能不全との関係です。
ミトコンドリアは、私たちの細胞の中でエネルギーを作り出す重要な役割を果たしていますが、ビタミンB1が不足すると、この機能が低下してしまうと考えられています。
さらに、ビタミンB1は糖尿病に伴う神経障害の予防にも効果があると言われています。
高血糖状態が続くと、神経にもダメージを与えることが知られていますが、ビタミンB1には神経ダメージを和らげる効果があると報告されています。
ビタミンB1は、私たちの体にとって欠かすことのできない栄養素です。
現代の食生活では、ビタミンB1が不足する傾向があるため、意識的に摂取していく必要があります。
ビタミンB1を豊富に含んだ食品をしっかり食べることと、吸収を妨げる食品についても知っておくことが大切です。
エネルギー不足や慢性的な疲労感に悩んでいる方は、ビタミンB1を積極的に摂取し、活力のある毎日を過ごしていきましょう!
最後まで読んで頂きありがとうございます。
