ビタミンB12欠乏のリスクと、吸収の仕組み

こんにちは。

今回は、ビタミンB12についての補足情報をお話しします。

ビタミンB12が欠乏した時に、体に与える影響に焦点を当てて、不足することでどのような健康リスクがあるのか?

そして、ビタミンB12の効果的な吸収方法についてもお伝えします。

ビタミンB12は、私たちの体の中で赤血球の生成や神経の保護など、非常に重要な役割を果たしていることを以前お伝えしました。

赤血球はもともと丸い形をしており、そこにビタミンB12が働きかけることで真ん中にくぼみが生じます。

このくぼみがあるおかげで、赤血球は身体中に酸素を効率的に運ぶことができるようになります。

もし、ビタミンB12が不足するとこのくぼみが形成されず、酸素の運搬が滞ってしまいます。

また、ビタミンB12の吸収は想像以上に複雑です。

例えば、胃酸が不足しているとビタミンB12の吸収がうまくできなくなることもあります。

そのため、知らないうちにビタミンB12不足にならないように、欠乏した時の症状と効果的な吸収方法について知っておくようにしましょう。

ビタミンB12は、植物性食品に含まれている量はほんのわずかで、逆に動物性食品には豊富に含まれています。

ビタミンB12が不足すると、赤血球が通常より大きくなる大球性貧血を引き起こす可能性があります。

この状態になると、舌表面のザラザラがなくなる舌炎や味覚障害、食欲不振、神経障害、慢性胃炎など多彩な症状を伴うこともあります。

血液検査の項目で、平均赤血球容積と呼ばれるMCV(Mean Corpuscular Volume)の値が高い場合は大球性貧血の疑いがあります。

特に、MCVの値が93以上になると、ビタミンB12または葉酸の欠乏の可能性が考えられます。

さらに、ビタミンB12の欠乏は巨赤芽球性貧血や神経障害など様々な症状を引き起こします。

巨赤芽球性貧血は、動悸や息切れ、疲労感などの貧血症状に加えて、消化器系の異常である萎縮性胃炎や味覚障害などを引き起こすこともあります。

また、ビタミンB12欠乏による神経障害は手足のしびれ、筋力低下や記憶障害、精神的な不調などの健康問題が起きます。

これらの欠乏症に関しては、発症までに数年かかることが多いため、ヴィーガンの方や胃酸の分泌が低下している方は、特に注意が必要です。

ビタミンB12をしっかり吸収するためには、胃酸が不可欠です。

胃酸分泌が低下する原因としては、ピロリ菌の感染や制酸剤などの胃薬の使用、さらには過度なストレス負荷などが挙げられ、胃酸が不足するとビタミンB12の吸収が妨げられることになります。

次に、胃酸分泌を促す方法には、りんご酢やレモン水を食前または食事中に摂取することがおすすめです。

これらに含まれているクエン酸が胃酸の分泌を促進して、ビタミンB12の吸収をサポートしてくれます。

そして、ビタミンB12の吸収は、とても複雑なプロセスを経ておこなわれています。

主に①胃酸の分離②ペプシン遊離③ハプトコリン保護④内因子結合などの段階があります。

食品中のビタミンB12は、タンパク質と結合しています。

そのため、吸収する前に胃酸と消化酵素を用いて、タンパク質とビタミンB12の結合を分離させる必要があります。

ところが、胃酸の分泌が少ないとこの分離プロセスがうまく機能せず、ビタミンB12の吸収が阻害されることになります。

加えて、ペプシンは胃酸とともに分泌される消化酵素で、タンパク質を分解する重要な役割を果たします。

特に、ビタミンB12をタンパク質から分離するプロセスに関与しており、胃酸が十分にあるとペプシンが活性化されて効率的にビタミンB12を遊離させることができます。

遊離されたビタミンB12は、そのままでは体内で安定せずに胃の中でさらに分解されることもあります。

そこで登場するのが、ハプトコリンと呼ばれるタンパク質です。

ハプトコリンはビタミンB12と結合し、それを保護しながら小腸へと運ぶ役割を担っています。

このハプトコリンは、唾液腺や胃の壁から分泌されています。

さらにビタミンB12は、小腸に到達すると内因子と呼ばれる特別なタンパク質と結合します。

内因子は、胃の壁にある細胞から分泌され、ビタミンB12の吸収にも不可欠な存在です。

この内因子とビタミンB12が結合すると、回腸(小腸の終末部)にある特定の受容体に認識され吸収されていくのです。

自己免疫反応である胃炎や胃の摘出などで内因子が不足した状態になると、ビタミンB12の吸収は著しく低下することになります。

このように、ビタミンB12の吸収はいくつかの段階を踏むため、胃酸や内因子の分泌などが正常に行われていなければなりません。

もし、これらの分泌機能が低下すると、ビタミンB12の吸収が妨げられ欠乏症のリスクが増加します。

特に、胃の健康状態が悪化している方や、消化機能が低下している方は注意が必要です。

その場合には、レバーや貝類などの動物性食品を摂取したり、体内で吸収しやすい活性型ビタミンB12のサプリメントを活用することが重要です。

近年の研究では、ビタミンB12が認知機能や精神の健康に与える影響に注目が集まっています。

特に、アルツハイマー病やうつ病との関連性が指摘されており、ビタミンB12を適切に摂取することで、これらの疾患リスクを低減させる可能性も示されています。

さらに、ビタミンB12はエネルギー代謝にも関与しており、疲労感の軽減や持久力の向上にも寄与することがわかってきています。

ビタミンB12は、赤血球の生成や神経機能の健康維持など、私たちが生きていく上で欠かせない栄養素です。

ビタミンB12が不足してしまうと、貧血症状や神経障害などを引き起こす可能性があります。

また、ビタミンB12をただ摂取するだけではなく、体内で適切に吸収されるよう工夫することも重要です。

胃腸の健康も維持しながら、効率よく摂取するようにしましょう。

最後まで読んで頂きありがとうございます。

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